センスのデザイン

2016年3月22日
大内エキオ「センスのデザイン」(論文堂新光社)を読む。
福田高行、岩崎俊一、白鳥真太郎、福里真一、木村裕治への
真摯なインタビュー集。
 
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気がつけばまた論文堂新光社の本。
デザイン関係では、なかなか面白い本が揃っている版元です。
何気なく手に取った一冊でしたが、
面白く示唆的なインタビュー集でした。
普段関連する分野の仕事をしているので、
気づきや発見の多い読後感。
  
  
覚え書き
  
※以下引用
  

  • 暗黙知
  • 「あなたの作品にはオリジナリティがない。個性をもっと出した方がいいと思う。
    ここはニューヨーク。このファイルにあるような写真を撮る人は星の数ほどいます。
    あなたは日本人なのだから、なぜ日本の個性を全面に出した撮り方をしないのですか」
  • プレゼンを受ける側の企業サイドから考えると、いろんな代理店から
  • マーケティング分析に基づく論理的な話から説得されることは辟易だろうし、
    表現は変われど企画書の部分はどの会社もそうは変わらない。
    だから、僕が心がけているところは、一個人であったり、
    一生活者の立場から話すということ
  • 僕はテレビコマーシャルのナレーションに置き換えるわけ。
    コピーをナレーションと考えれば、まず声を男にするか、女にするか。
    大きな声なのか、小さくするのか。ゆっくりか、早いか。
    色っぽく喋るのか、稚拙にしゃべるのか。
    ナレーターのトーンによってコピーの届き方が全然違ってくるんです。
    だから、グラフィックでのナレーションは書体です
  • 山口瞳「草野球必勝法」
  • スーパーノーマル
  • もう一度、価値観をリセットして、幸福という価値観に置き換えていけば、
    いろんなものがセリリされていくと思う
  • びっくりするぐらいの手練の山なんですよね
  • コピー作りには、“何を言うか”というものと、それを“どう言うか”という
    二つのステップがある
  • それは先入観無しに、なんらかの前提無しに、
    自分を真っ白な状態に、あるいは無の状態にする、
    そんなふうに自分を静かにしていると、今度はその商品や企業のほうから
    発信されてくる「これを行ってくれ」という信号がキャッチできる。
    その信号を全神経を集中して受け止め、そこから表現を考えるわけです
  • 何か気持ちが前向きになるように、
    自分のコンディションをもっていくことも
    重要なことですよね。それは、ある意味センスを健全に保つためにもね
  • 自分をニュートラルにして、心を自由にするということ。
    何でも受け入れられる状態に自分を置いて、商品から語りかけてくる声を訊くということ。
    それから自分に取材するということ。自分はどう思うか。
    この世で一番詳しく取材できるのは自分。どれだけくどく訊いても怒られません。
    自分にしつこく取材するということですね
  • それと、ボディコピーが大事なところは、もちろん最終的に
    消費者に読んでもらうものなのですが、実はクライアントに対する
    一番強い企画書になるということです
  • 企画書の場合は、ある意味理詰めなわけですが、
    ボディコピーは「表現物」ですから、情緒的な部分もかなり入って来る。
    説得する武器としては理詰めな部分と、情緒の部分という二つの武器を使うことができる
  • 一瞬、目が眩むほどの膨大な情報の山を目の前にしながらも、
    微笑みながらひとつひとつ、丁寧に情報の整理整頓をやりながら頂点を
    登りつめるようなアートディレクションがエディトリアルデザインには求められる。
    一枚もので完結する広告デザインとの違いは少なくない。
    その多くの情報の理解と整理力。
    全体構成のリズムとバランス。紙面の多くを占めるタイポグラフィーの選択。
    全体としての色彩の配分。ビジュアル要素の質の保持。それらの見せ方の新しさ、
    などなどをクリアして高い完成度へ導いていかなければならない。
    広告デザイン界からみれば、気が遠くなるような仕事量が想像される
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